28.3.17

望むおと


卒業の春。
ステップの季節。

雨の日も、風の日も…
少し遠くから来ている、
頑張り屋さんの生徒の卒業がありました。

4月から中学生。
想えば、約6年間のお付き合いでしたが、
進級する度に、学業の方も忙しく、見逃せなくなるお年頃です。

昨日、最後のレッスンを終えて、お手紙を貰いました。

それぞれの鍵盤楽器の音の成り立ち、歴史をふまえながら、特にバッハでは、ピアノ、スピネット、チェンバロでアナリーゼと、鍵盤のタッチの違いを感じてもらいながらのレッスンでした。

それをふまえて、
バロック、古典の作品の場合、ピアノでは、3通りの音の奏法が楽しめます。

バッハ、モーツァルト、ハイドンetc…の時代の作品が好きな生徒に成長。

レッスン中に大切だと思った事は必ずメモを取る・・これって重要ですね。

どの分野のお稽古事でも、
先ず、素直なこころ、穏やかなこころ、ブレないこころ、必要な時の集中力・・自分を高めていく成長の手段だと思います。

大人は幼い子から得ることはたくさんあります。
教えるということはとても勉強になります。
今までに身につけた事を、これから更に、活かしていってくれることを願っています。

卒業する。成長する。
送る側は寂しいですが、新しい門出でもありますね。

温かい言葉と美しい文字で綴られた文章・・ワクワクしながら手紙を読みました。

文面からは、
楽しい音。臨む音。希望の音。


今もたくさんの音が聴こえています♪

  こころ嬉しいおとになって。

20.3.17

沈黙の視線


光が進んだいい日。
バロックの巨匠たちに会ってきました。


今回は、特に人物画の視線に目を向けて。
隣の画に移動しても、ずっと見られているような目線...


もう一度、その人物画に目を向けると、一瞬、静止して...
目の向きを他に逸らすと、動になるような...。

・・そんな風に観た劇的で華麗なバロック絵画展でした。




観客がいなくなった時間・・
もしかしたら、夜間になると、ヒソヒソ話で賑わっているかも知れませんね。

お話の輪に入りたいなぁ。。。

誰も知らないビックリ発言があったりしてね^_^


イケメンのベラスケスの自画像も素敵でしたよ^^


光と影。ドラマチック。
静と動。の見事な構図に、何度も何度も観いる。
無意識にバロックと対話する。




                       自分のために。



姫路市立美術館にて(3月28日迄です)
  
   http://www.asahi.co.jp/event/barock/

8.3.17

祈る。ということ


チェンバロとシターと。

楽器に向かい音を奏でる。

夕方のある番組の中で、
短めの紹介コーナーで目にしたときのこと(出演は某Vn.奏者さん)
師匠の言葉を想い出しました。

シター奏法を学び始めたとき、
「祈りの楽器ではなく、祈る楽器です。」と教えられたことです。

祈り。と、祈る。という言葉では意味合いが違いますね。

思うのは、
祈りは個人的なこと。
祈るは全体的なこと。

楽器の前で、いつもその言葉を胸に刻みながら練習するのですが、
その番組で、まとまったように思います。

楽器には、
ひとと同じように、魂が宿っています。

一つの楽器の容になるまでには、
長い歳月をかけ、観えないけれど、色々な、
手がけた人やものの想い、気持ち、こころがたくさん詰まっている。

それぞれの姿に完成して、奏でる者の手元にやってきて、
責任をもって自分の音を創っていく...


日本語は美しい。けれど難しい。
でもそこに重要で大切な意味が潜んでいる。


教えられた言葉の意味が一致しました。


     音楽は祈ること。

1.3.17

包まれるおと


今日から3月。
春はまだ遠い?

日差しは暖かだけれど、寒さがまだ少し肌に感じます。


サイズ直しをお願いしていた演奏用ドレスが仕上がったので受け取りにいってきました。
その帰路、隠れ家のもみの木へ。

私的にちょっと嬉しいお話のご報告も兼ねて、
今年最初の、マスターと楽しい音楽話あれこれ。

早速
いつものスピネットの隣席で、いつものコーヒー。

今日のBGMは、
ゴルトベルク変奏曲のアンサンブルバージョンで、
円やかなオーボエの音(ね)に心地よく酔いながら、

その曲が、一周して2周目になり、
コーヒーゼリーをごちそうしてくれました。

お店に入るなり、
いきなり、こころの音の花が、パッと咲いた瞬間があったのですが、
なんと♪隠れ家に立ち寄るのを待っていてくれたのです。
来るのを待ってたんよ!と。
感謝です。


詳細はまだ未定ですが、
この隠れ家で、シターの演奏をさせていただきます。

それぞれの
古の時代を呼び起こしてくださるような
時を共有できたらと。



楽しいことを考える。
楽しんでいることを想像する。



    マスターの言葉に、

    胸躍る、弥生3月の始まりです。